2013年12月27日金曜日

アイルランドのクリスマス

年末年始は、どこも忙しい。
日本では、"クリスマス商戦”が終わったかと思えば、
25日にはもうガラッと”お正月商戦”に向けた戦が始まる。
ここアイルランドでは、キリスト教国とあり新年よりもクリスマスに照準が合わせられており、
クリスマスの週ともなると日本の年末にも似た、せわしない雰囲気が漂い、
その後はゆったりとした25日クリスマス当日、
26日セントスティーブンズディ(北アイルランドを始めとしたイギリスではボクシングディー)を迎えることとなる。

ヨーロッパでのクリスマスは自身2度目となるが、
最初のフィンランドでのクリスマスは旅行に出ており、
いわゆる「準備期間」は逃していたため、
ダブリンの歩行者天国・Grafton Streetにて
今回が実質的に準備から終わりまでいる最初のクリスマス体験in Europeとなった。

〇クリスマスへの準備
11月中旬よりダブリン市内にクリスマスツリーが設置され、冬至に近づく暗がりの空にクリスマスイルミネーションが映える時期となった。
           
ダブリンのもう一つの大きな歩行者天国・Henry Stationにて

ダブリンのクリスマスマーケットでの1枚

11月最終週の週末から、Dun Laoghaire(ダンレアリー)を皮破りに、ダブリン市内でも順次クリスマスマーケットが始まった。
              
12月になると、トナカイの角と真っ赤な鼻をつけた車が市内に出現し出す。
こんなのフィンランドで見たことない!
 

トナカイ車

また、本格的なドカ買いシーズンの到来である。
まずは、クリスマスツリー。本物のモミの木を飾る家が多く、街の植木屋だけでなく路地や国道沿いの道端でツリーやリースを売る人たちが続出した。

Sandymountの植木屋に並ぶクリスマスツリー
私も、1人暮らしとは言えこの冬は我が家にゲストが多く来るため、
買おうかどうか直前まで考えあぐねていた。
結局、かなり差し迫った12月21日の土曜朝、
自家用車を使ってノコノコとツリー狩りの旅路についた(と言っても勿論、お店で購入)。
いい感じの形のクリスマスツリーを、値切って35ユーロ→30ユーロで落札。
クリスマスツリー購入後

飾りを探し歩いたが、主要なデパートはもうすでに完売。。。
Kilkenny Shopで赤いボンボンを買った。
ガラス製とは言え、1個4.95EUR(約700円/1ユーロ=約141円)もする代物(これが、なんと電気が内蔵されており、スイッチをONにすると、青や緑などゲスい色にほのかに光を発するのだがそれもご愛嬌)。
 
その他、最小限のものを購入し、あとは家にあったマスキングテープを適当に飾った。
後に、ハンガリーの友人から手作りジンジャーブレッドが届き、ちょうどいいためそれをツリー飾りに加えた。シンプルに、お気に入りの1本になった。

クリスマスのお買い物編その2は、クリスマスプレゼント。クリスマスには家族・親戚が集まり、大々的にプレゼント交換をするようだ。
買い物客でごった返すダブリンの目抜き通り・O'Connell Street

クリスマスのお買い物編最後は、、、食べ物!クリスマスのメインは、なんと言ってもアイリッシュハムにターキーである。
ターキーに至っては家のオーブンで丸ごと焼く人は3時間以上は連続的に焼き続けると言う。
それに、スパイス入りのホットワインを飲みつつ、デザートはブランデーの効いたクリスマスプディングを軽くホイップした生クリームと共に楽しむ。このような食事は、クリスマス期間(イブ~26日)まで続く。
Brandy Butterはクリスマスの名物。Puddingに添えたりする。


こうしてクリスマス準備等のために費やすお金(食料、旅費、プレゼント代等)は、アイリッシュタイムズによると1人あたり800ユーロとの統計が出ていた。驚くべき勢いである。
これでアイルランド経済も安泰か!?

〇いよいよクリスマス
12月24日の夕方ともなると、お店やパブ、レストランなども早々と店を閉め、人々は最後の買い出しに奔走する。
そして迎える25日クリスマス当日。
街は静まり返り、朝、大通りに出てみるとバイクに乗った幼い子供達が赤信号を突っ切っていた。私は常時満腹なお腹を抱え、日本の年末かと錯覚した。
因みにこの日だけは空港までもが閉鎖され、ほとんどのパブ、レストランが閉まる。
ティピカルなアイリッシュクリスマスによると、26日は散歩をする人で散歩道はごった返すとのこと。実際、我々も26日午後にHowth近くの海岸に出向き、散歩軍団の一員と化した。
クリスマス恒例の散歩。(敢えて人が映らないようにするのが大変)

〇クリスマスのその後・・・
クリスマス期間を過ぎると、再び街には人々が溢れかえり、Saleになったクリスマスの掘り出し物を求めて再び奔走する。
基本的には1月6日の公現節にクリスマス飾りを片付ける。
モミの木は、一括集荷してバラバラにされコンポストになったり、各家庭の暖炉にくべられて炎となる。または、庭に植えられ、数年後庭が林になる。

そうして、アイルランドは元のような平和な生活に戻るのだ。
そのときには、「新年」になった事実を忘れさせる。
これが私が経験した最初のアイルランドのクリスマス。

2013年12月1日日曜日

National Botanic Garden of Ireland

先日、「紅葉が見たい」と思いついて初めてNational Botanic Gardenへ行ってきた。

いくつもの大きな温室があり、
温室の外には大木がゴロゴロとある。
冬の日に歩いたノルウェーのオスロ大学植物園をふと思い出した。
あの日も、つんと冷える空気が心地よい日だった。






一番人気のもみじ。

 

 これだけ見て入場料無料なのがうれしい。
温室維持費だけでも相当額がかかっていると思うのに・・・。
またお花がいっぱいの時期に来てみたいな。

帰り道にIKEAに寄った。
IKEAに車で来る日が来るなんて...しかもそれがダブリンだなんて想像できやしなかった。
今回のお目当ては、リビングルームのスタンドとクリスマスグッズ。
クリスマスリース(10EUR)に、Botanic Gardenで拾ってきた赤い実と松ぼっくりをつけてみた。
我が家のドアは、クリスマスの準備万端だ。

2013年11月24日日曜日

アイルランドのヒト。

「アイルランド人ってどんな人?」

今年3月に来てしばらくしてもよくわからなかった。
今もよくわからない。
でも、easy-goingで田舎ぽくて、おしゃべり好きで、困ったら助けてくれるし謙虚、でもなんかツッコミどころの多い人たち、
というのが今私が抱くアイルランド人像。

日頃、内部でも外部でもアイルランド人たちと仕事をしているからeasy-goingすぎてイラッとすることもあるけど、ここ最近遭遇した「typical」なアイルランド人とのやりとりを一部紹介!

①カフェ・パブにて
先日木曜7pm、職場から目と鼻の先(私のオフィスからよく見える)にあるパブが開店した。そもそも2012年6月に火事になって以降、1年5か月もの歳月をかけて工事をしていたのだ。だが、facebookのファンページのフォールを追っていると早くも翌日金曜日にはfood serviceを中止との情報が。
なぜ!?
―キッチン担当のスタッフが歯の痛みを訴え、通院しなきゃいけないから!
いやいや、それでキッチン閉鎖はないだろう・・・。他の人にやらせろや!

→似たようなケースは他にもある。
先週土曜、ブランチを食べにカフェへ。エッグベネディクトを頼んだんだけど、注文から15分後に来た老夫婦が席に座るとスタッフが「オーブンが壊れて30分くらい温かいものお出しできません」とか言っている。こういう場合、日本のカフェならどうするだろう?まず、そもそもオーブンなんて壊れないのかな?

②食料品店でのレジ関係

私「これ(Caramel Slices)いくら?」
おばさん店員「2.5EURよ。」
私「じゃあこれくださーぃ。」
(レジの前にいたおじさん店員がレジを担当。商品を渡してくれる。)
おじさん店員「はい、2.10EURね。」

―あれ?40セント安くなってるww
何もつっこまずそのまま早足でお店を出ました。どっちが正しいの!?笑

→レジ関係で言うとこの間TESCOでcooking appleを1パック(1.65EUR)買って、その後レシート見たら2パック買ったことになってる。。。やられた!
レジされてるとき、おばさんおしゃべりに夢中だったからな・・・。

③フライト関係
少し前の話になるが、8月にフィンランドへ行ったとき、行きの飛行機が約90分遅れになった。
朝7時ごろに出発する便だったため、そんなことならもっと寝れていたのに(怒)!
遅れた理由は何だったかと言うと・・・
―乗務予定だった客室乗務員が相次いで直前に欠席し、乗務員確保に時間がかかったから。
Aer Lingusの客室乗務員のみなさん、フィンランド行きはお嫌ですか?案外、いいところですよ!


やれやれ、だけど何でも受け入れられる寛容な心を持っていれば楽しいアイルランド生活です。

2013年11月23日土曜日

アイルランド(Dublin)パブ事情: "Publin"


アイルランドにあるどんな小さな街にも、
必ずと言っていいほどパブがある。
「パブは、みんなのリビングルーム」と言われるほど、アイルランド人にとって身近でくつろげる場所である。
パブでは、各種お酒の他、伝統音楽を演奏していたりリバーダンスのショーがあったり、
お酒だけではなく料理も楽しんだり、ひたすらおしゃべりに興じたりと楽しみ方は十人十色。

アイルランド中のパブは、約1万件(2006年)あるとも言われ、
全制覇は何年かかるだろう・・・という気が遠くなるような数字である。

そんな中でも、いくつかのパブをピックアップして紹介する。
パイントに描かれたアイルランドの国花:シャムロック

Porter House  
独自の醸造所で他のパブでは飲めないオリジナル商品を作っている
中でも、Ale(エール:大麦麦芽の酵母を常温で短期間で発酵させて作ったフルーティーな味・香り)系のビールが充実している。
また、Stout(スタウト:大麦を黒くなるまでローストして作った黒ビール)系ビールの中でも、Oyster Stoutなど変わった名前のスタウトビールもある。
本当に牡蠣の味がするのかどうかは、試してからのお楽しみ♪
1階から4階までを貫く吹き抜けにはステージもあり、ライブ演奏も楽しめる。
木造のパブ内のつくりも、半2階や半○階があり、迷路みたいで楽しい。まるでちょっと大きなツリーハウスに迷い込んだかのような錯覚を起こす。

Schoolhouse Bar 
Schoolhouse Hotelというホテル・レストランに併設されたパブ。
その名の通り、以前は学校として使われていた建物を改築し、ホテル・レストラン・パブとして営業されている。
このパブの雰囲気がお気に入り。こぢんまりとしたパブに点る暖炉の明かりが何とも素敵。パブ食も美しく、おいしい。Dublin 4エリアでは珍しく、毎週木~土は21:30からライブ演奏を行っている。

③Mary Mac's
家の近所にあるパブで、Ballsbridgeの中心街にある。
室内の照明は暗めだが、夏になるとテラス席があり、歩道にまで人が溢れ返る。
このパブのFish&Chipsは今まで訪れたダブリン中のパブで1、2を争う。魚に大きな骨がいくつかついたままだったという残念ポイントはあれど、特に盛りつけがパブなのに洗練されており、食欲をさらにそそられる。同僚との仕事帰りの一杯にも足繁く通うパブだ。

The Oval  
1963年11月7日、ビートルズがダブリンで公演を行ったとき、公演の合間にジョン・レノンとリンゴ・スターが1パイントのビールを飲んだことで有名なパブ。
あれからちょうど50年たった先日11月7日から週末にかけて、Dublin Beatles Festivalというものがあり、11月7日にビートルズ関連のウォーキングイベントがあったためこのパブへ行ってきた。この日は、ビートルズの曲ばかりが演奏され、すさまじい盛り上がりを見せていた。この日はあまりに満員で1パイントさえも買えなかったため、次回リベンジしたい。

あのBeatlesも訪れたパブ。

O'Reilly's Pub  
こちらは市街地から少し離れるが、Sandymountにあるパブ。
市街地、特にTemple Bar地区などにあるパブは、若者が明け方まで多く溢れかえっているのに対し、ここSandymountのパブは、地元の紳士(おじいさん?)という出で立ちの人たちが多い。紳士だけではなく、淑女もいる。白髪交じりの方々が、ゆっくりと注がれたギネスをゆっくりと楽しんでいる。
いつもはハーフパイントのビールやパイントギネスを頼む私も、ここのパブに来るとなぜかホットワインを頼みたくなる、そんな雰囲気なのだ。


アイルランド訪問の際には、ぜひ本場のパブの雰囲気を楽しんでもらいたい。
 


2013年11月22日金曜日

水を進む。 

 

趣味=カヤック。

 
アイルランドの自然を楽しもう、と
8月下旬からカヤックに出かけるのが週末の楽しみとなっている。

8月下旬の土日2日間をかけてカヤックの基本的なスキルを学び、
9月~12月の6回、カヤックをしに海や川へ出かけている。

リバーカヤックのコースに入っているため、基本的に川でやることが多い。
ダブリンの街を東西に貫くリフィ川の上流やニューグレンジ古墳の近くボイン川流域やウィックロウ山麓で行う。
緑色の木々が自然のトンネルを成し、
水面に映し出されることによってできた一面緑色の世界を突き進む
パドルで水の感覚を捉えながら水面を滑り進む。
川の水は日ごとに冷たさを増し、澄んだ空気と触れ合って流れていく。


この間、イレギュラーではあるがシーカヤックに行く人数が必要とのことで飛び入り参加した。
日本で沖縄や伊豆の海で体験したことはあるが、アイルランドでは初のためわくわくした。
Dalkeyという大好きな小さな街にある小さな港から海に出た。目指すはDalkey島。
島に渡るまでにいくつかのスキルを学びながら、近づいていく。
途中、海沿いには古城住居がいくつもあり、普段陸からは見られない秘密の景色を楽しんだ。
アイリッシュ湾岸の古城住居。

やっと上陸し、持参した軽食を食べてから散策することに。
島内には木はなく緑の芝生で覆われている。所々、地面に穴がぼこぼこ空いており、芝生に紛れてうさぎの「落とし物」があまたあった。
丘の上からは、廃墟となった教会跡を眺め、島内で最も高い位置にDalkey塔という廃墟となった塔がある
高さ2mほどのところにある入り口には鉄製フェンスがしてあったけど、みんなで力を合わせて這い上る。
Dalkey島に聳える廃墟となったDalkey塔

 塔の上からの景色は格別だった。
海岸沿いの家や対岸の丘、ウィックロー山脈とKillineyの海岸、Howth半島が澄み渡った空に浮かび上がる。
アイリッシュ湾の中心!

 知っている街の、知らない場所。
こういう冒険がたまらなく面白い。

2013年11月9日土曜日

アイルランド食事情【アジア・中東料理編】

 アイルランドは、multiculturalな社会である。
多くの欧州諸国がそうであるように、アイルランドも欧州域内外から多くの人々―ただ単に学生や就業を目的とするもの以外にも、いわゆる「移民」や「難民」としてやってくる者も―がいる。

したがって、食文化も多様性がある。
日本では見向きもしなかったエキゾチックな料理にダブリンでは数多く出会うことができる。
食事のおいしかったレストランやカフェは幸運なことながらたくさんあるけれど、
特にアジア・中東料理は私にとって、
とても新しい発見であり、
その食文化の奥深さに驚かされた。

ダブリンで好きなレストラン、いくつもあるけれど、
最近自分のヒットだったのが、レバノン料理。
The Cedar Treeという市街地にあるレストランでは、
特にMezzesという小皿料理がオススメ。
タパスみたいにちょこっとつまめ、なんと言っても同じ味の皿が2つとないお料理の数々で、驚きの連続だった。
2人前からの注文なのだが、3人で2人前でも十分すぎるくらいの量。
レバノン料理
お次は、Baan Thaiというタイ料理やさん。
ダブリン市内には2店舗あり、そのうちの1店舗であるBallsbridge店は、
我が家や職場から近くにあり、よく同僚とも行く。
まず、お店の雰囲気がとても素敵。お料理も種類が驚くほどたくさんあり、
レッドカレーやグリーンカレーだけではなく、麺類やスープ等揃いに揃っている。
ピリッとしたスパイスがお腹や脳を刺激してくれる。何度でも行きたいお店である。
タイ料理
最後は、モロッコ料理。
Dada Restaurantというお店で、市街地にある。
最初に入店したとき、来ているお客さん、特に女性は頭をスカーフで隠している方が多く、
私にとって異国情緒たっぷりだった。
お店の雰囲気もモロッコ風の照明やゆったりくつろげるソファ等、落ち着いている。
おなじみのタジンから串焼き、デザートに至るまで楽しめる。
ただ、ランチ時(しかも13時の開店早々に行き、混んでいたわけでもないが)料理提供時間が長い。タジン料理を頼んだが、出てくるまでの時間約40分。
さすがに待ちくたびれた。。。
甘っいモロッコ風スイーツ(アーモンドを多く使用)とミントティーで〆る。

モロッコ料理
というわけで、アイルランド食事情○○編、まだまだぼちぼち続く。

2013年11月1日金曜日

くろあちあ(後半)

前回のクロアチア編の続き(後半)。
前回との更新の間に、スペインに4日間行ってきたため、
こういう記録モノは物事が終了した直後なり早めに残しておかないと、
記憶がすらすらと記録にならないな~、と痛感。

ということで、
9月の旅のノートを振り返りながら、
くろあちあ記後編の始まり、始まり。

〇5~9日目
Splitから日帰りでTrogirという世界遺産の小さな海沿いの街まで行ってきた。
バスで約40分。入り組んだ路地に生活感の溢れる街。
世界遺産の街・Trogirの路地。

街の博物館。真っ青な空が気持ちいい。




 早朝、Splitを出発し、ベネチア時代から伝わる製造法で塩を作る街・Ston経由で、最終目的地はアドリア海の真珠Dubrovnikへと向かう。
途中、右手には青い空を映し出した青い海が広がる。
田園風景も、美しい。禿げた白っぽいなだらかな岩山が印象的。
 

SplitからSton経由で最終目的地・Dubrovnikへ向かう。
 途中、ボスニア・ヘルツェゴビナに入国し、約30分走ったのち、再びクロアチア領に入る。

ガソリンスタンドみたいな検問を通れば、ボスニア・ヘルツェゴビナ。
 ボスニアを出て約20分。
一旦の目的地Stonに到着。
心が躍る田舎!海の幸も、まだ見ぬ風景へのうきうき感が半端ない。
しかし、降ろされたのは国道のど真ん中。。。
よく見れば「Ston→5km」とある。
歩けない距離ではないけど、スーツケースをゴロゴロと転がしての5kmは楽なものではない。
バスも田舎のため、時刻表もなく聞けばあと1時間くらいで来ると思われる、との返事。
本気で、人生初・ヒッチハイクをしようとしたけど、
考えてみると「行きはよいよい帰りは怖」くないか?
たとえStonへ行ったとしても、Dubrovnikでゆっくりする時間がなくなる!と思い、
約2時間後のバスでDubrovnikへもう今日入ることに・・・こんなことなら、朝5時なんかに起きる必要なかったのに・・・と後悔。
でも、遠目に「万里の長城」のような白いStonの城壁が見えただけでも、今回ばかりはよしとする。
幻のSton遠景。

どこの街でもジェラテリア多数。
1日早めてDubrovnik入りした際には、
泊まるところもないし、探そうにも着いた時にはスコールのような雨。
バスターミナルで雨宿りしているとき、運よく宿舎を決めれた。
というのも、クロアチアではSobeというアイルランドでいうB&Bのような民宿が盛んとのこと。
リーズナブルで、地元の人の家に滞在でき、ローカルライフも楽しむことができるのだ。
世界遺産・Dubrovnikに入る。

 SplitにしろDubrovnikにしろ、世界遺産の街の目と鼻の先にビーチがあり、
海水浴を楽しんだ。海は入江になっており、なだらかで、コースロープのような浮きが設置されており、ガンガン泳ぐことができた。水上から水中を見下ろしても、
推定推進10mにいる魚が肉眼で見られるほど、透明度の高い海。感動の連続だった。
城壁の裏手は岩場だけど、泳いでいる人も。

ロジャータという、カスタードプリン。美味!

ふら~っと入ったボスニア料理店。食後のコーヒーは粉っぽい。
溢れそうな9日間の思い出を携え、
後ろ髪を引かれながら、クロアチアを後にする。
上空からは、この9日間、バスや船で移動した島々、街が私の横にずっと見えていた。
青い海に、赤瓦の家々。路地を横切る子猫たち。
まるでおとぎ話のような場所で過ごした夏休み。
一言で表すと、最高!だった。
アドリア海の真珠・Dubrovnik。直行便があるのが嬉しい。
 

2013年10月31日木曜日

Happy Hallowe'en!!

Trick or Treat??
10月31日のHalloweenは、古代ケルト人の信仰で秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す行事とされている。
ある本では、11月から始まる「新年」のイブにあたり、古代ケルト人にとって1つの年が終わる重要な日であるということを読んだ。
かつてアイルランドからアメリカに多数の移民が移り渡った際に、
現在のように「お祭り」として広く民間人の間で祝われるようになったという。


ということで、Hallowe'enの習慣がもともとは、アイルランドにあるということをこのたび、初めて知った。

先日、TESCOでたまたま見つけたかぼちゃ(しかも、絵に描いたようなオレンジ色の丸々としたかぼちゃ!)を使って、かぼちゃプリンでも作るか!と気合を入れて購入。
ただ、掘ってみると出てくるのは種ばかり。身と言えば、繊維質だらけであまり食べられそうではない代物。
結局、下のようなJack O'Lanternをなぜか真夜中1時ごろにつくった。
キャンドルであかりをつけた時には、初めてということもあり、感激!丑三つ時のあまりにもリアルな「おばけ」かぼちゃに、自分で仕掛けたのにも関わらず身の毛がよだつ雰囲気だった。

初めて作った、Jack O' Lantern。
身の少なかったかぼちゃは結局、エキスを絞り、一部の身をみじんぎりにしてパンプキン・パウンドケーキに大変身!
ちょうど我が家に来客があったこともあり、お客さんに喜んでもらいながら、おいしく頂いた。
特製パンプキン・パウンドケーキ
 
街のショウウィンドウもハロウィンモード。

リアルに怖い....

Hallowe'en当日は、子供だけなく大人もコスチュームに身を包み、相変わらずビールを飲んでいる。最近の大人にとって、ハロウィンは「飲み会をする口実」であるとのことだ。
お気に入りの食料品店の店先。



2013年10月30日水曜日

冷めぬ情熱

くろあちあ記を書こうとしたが、
昨日スペインから帰って来た身にとって、
やはり気持ちと行動が一致するのは、
やっぱり今ここでスペイン記を残しておくこと。

どんなに小さなことでも「日々の営み」を記録することがモットーのこのブログであるが、
旅ブログ化しているのは否めない。
なぜなら、「旅をすること」が現在の自分の「日々」となっているからである。
 

今回は2年ぶり2回目のスペイン、旅程は次の通り。

*訪問先:Segovia、Toledo、Madrid
*旅程:Madrid空港→Segovia→Toledo→Madrid。

アイルランドの3連休に1日だけ有給を取得して旅立った。
飛行時間、わずか2時間20分。時差1時間。
スペイン語も4年以上かじり続け、
それでもなおきらきらと魅力を放ち続ける、スペイン。

Dublin空港にて。10月末のクリスマス。
まずセゴビアと言うと、何と言っても水道橋。
現在は水の運搬としては使われてはいないが、
圧倒的な存在感を放つ。
高校生の時、世界史の教科書で見ていつかは訪れたかった場所。
ローマ時代のセゴビアにある水道橋。

旅で、忘れてはならない最高の楽しみが郷土料理。
そもそもスペインはアイルランドと比べ、
外食が安くすむため、お財布にやさしい。
例えば、3コースメニュー+アルコール+パンが昼は10ユーロ(約1340円)ほど、
夜でも23ユーロ(約3082円)などと、リーズナブル!
中でも、セゴビア名物・Cochinillo asadoは、北京ダックの原理で、
皮はパッリパリ、身はもちもち、薄い塩味で最高のおいしさだった。

セゴビアの名物料理と言えば、豚の丸焼きが有名。
セゴビアには、ディズニー映画『白雪姫』の城のモデルとなった王宮がどんと旧市街の外れに構えている。
セゴビアのAlcazar(王宮)
  



『白雪姫』のモデルとなったセゴビアのお城。(ほんとは王宮。)
真横から眺めるとこんな感じ~
 確かに、モデルとなったと言われればうなづける!?


トレドは、セゴビアに比べて、坂の勾配が半端なくキツイ!!
建物の装飾も、セゴビアの方が繊細で好きだった。
宿のおばさんに「標識も至るところにあるし、トレドの旧市街で迷うはずない」
と釘をさされていたけど、
肝心なところで標識もなければ、迷う迷う!
圧倒的な迫力。生ハム色の生活。
だけど、トレドの外堀を歩くとそれはもう、言葉にならないほどの風景。
対岸を3時間かけて、眺めながら歩いた。
Toledoにて外堀からの眺め。
 Madrid(Atocha駅)-Toledo間は、電車(AVE)で20ユーロ(約2680円)、所要時間30分。
バスだともう少し時間はかかるけど安いから、バスで行こうかな~と思いつつ、
こんなに素敵な駅に出会えたから、やっぱ電車でよかった~!
今まで訪れた駅で、最も美しい駅。ずっと居たかった。
スペイン語を大学で学んでいるときしきりに先生が言っていたのは、
「Madridには(他の素敵な地方都市ほど)見どころはない」ということ。
さすが首都、国の宝が眠るプラド美術館やあの『ゲルニカ』を所蔵するソフィア王妃美術館等、博物館・美術館系は、本当に素晴らしいけど、
大学の先生がしきりに言っていた言葉、嘘ではなかった。

でも、楽しんだ。
有名なチュロス・ココア屋さん、その名もChocolateria San Ginesのココア、そして揚げたてチュロスは格別だった。スペインで今まで食べた中で、一番!
値段も、セットで3.80EUR(約500円)とスペインにしてはまあまあだが、
お腹いっぱいの中、掻き込んだ甲斐は大いにあった!
この日2回目の朝食。Churros con Chocolate。最高!
今回の旅、安くておいしいものがたくさんあって、
常に満腹状態・・・。
食関連で驚いたのが、民間・公共部門に限らず、多くの労働者が毎日、6EUR分(約800円)の食券が与えられていること。ランチの値段が前述のような価格だから、この6EURがどれほど大きなものなのか想像は容易い。
これがスペインの経済を後押ししているのか、
逆に負担になっているのかは不明だが、消費者にとっては素晴らしいシステムだと思う。
気を利かせて1つや2つ買えばよかったけど食べ過ぎて写真撮るのが精一杯。

Madrid中心の公園。パリで見た景色と重なる。
お腹も、心もいっぱいに満たされたスペイン4日間の休日。
ふら~っと行けるこの距離感が、病みつきになりそう(というか、もうなっている)。
飛行機に乗るとき、いつも左側に座ることにしている。今回も吉。
今回も、数多くのことに出会え、幸せな旅になったことに感謝。
Muchas gracias!!